6月

Diary Top - 1

6月5日:思うだけ

――戦闘経験の浅い恋人の方が強い
――いい武器作ってもらってるから
――自分のはいつも失敗する
――○○め!
――最低値め!

夢心地の中で誰かを呪う声を聞こえました。
呪いと言っても、込められた思いは恨み一辺倒ではないようですが……
そこは複雑な事情があるのでしょう。
目を開いた先にがっくりしている鳥さんと、その肩を叩いて慰める奥さんの姿がありました。

「おきたー!」
「きたー」
私に気づいた2人は合い争うようにこちらへとやってきて、わしゃわしゃと私を撫で回します。
「撫でることが挨拶代わりですか」
一通り撫でで満足したのか、2人にこやかに言うのです。
「シェルわんもふもふで触りごこちいーし」
「ねー」
まぁ、いつまでも離してくれない事はないので構いませんが、
先程の恋人が強いと言う声は――
「シェルわんが哀れみの目で見てるよーな」
「気のせいよ」
奥さんが鳥さんの言葉尻に被せて言ったのに頷きます。

ええ、気のせいです。
青くて犬好きで恋人が強い。つまり耳黒と同じへたれロード決定?――だなんて、
これっぽっちも思ってませんよ(’’V


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